税理士が監修。年間500件以上の確定申告代行・控え再発行サポートの実績に基づく実務情報を掲載しています。
確定申告の控えを紛失した場合の
再発行手続きと税務署での取得方法
住宅ローン・融資・保育園入園で「確定申告書の控え」が必要になったが紛失してしまった方に向けて、3つの取得方法を完全ガイド。e-Tax・閲覧請求・開示請求の使い分け、必要書類、手数料、期間まで網羅します。
🏆 結論:e-Taxで申告した人は最速即日、書面申告者は閲覧か開示請求
確定申告書の控えを取得する方法は3つ。①e-Tax「申告書等情報取得サービス」(無料・即日)②税務署窓口での「閲覧請求」(当日内容確認のみ)③「開示請求」(写し入手・約1ヶ月)。住宅ローン申請など写しが必要なら③開示請求一択。e-Tax申告者は①が最速で無料です。
確定申告書の控えが必要になる5つの場面
確定申告書の控えは、収入や所得を証明する公的書類として、さまざまな場面で提出を求められます。| 場面 | 求められる年数 |
|---|---|
| 住宅ローン申請 | 過去2〜3年分 |
| 事業用融資・創業融資 | 過去2〜3年分 |
| 自動車ローン | 直近1年分 |
| 保育園・幼稚園の入園申請 | 直近1年分 |
| 奨学金・学資ローン申請 | 直近1〜2年分 |
| 許認可・補助金申請 | 直近1年分 |
📢 2025年1月から収受日付印が廃止
2025年1月以降、税務署の窓口や郵送で提出された確定申告書の控えへの「収受日付印」(受付印)の押なつが廃止されました。今後は、提出証明としてe-Taxの受信通知や開示請求書類が利用されるようになっています。希望者には収受日付・税務署名を記載したリーフレットが交付されます。
控え取得の3つの方法【比較表】
確定申告書の控えを取得する方法は3つ。状況に応じて使い分けます。| 方法 | 所要日数 | 手数料 | 写しの入手 | 対象年度 |
|---|---|---|---|---|
| ①申告書等情報取得サービス | 即日〜数日 | 無料 | PDF取得可 | 過去3年分(令和2年以降) |
| ②閲覧請求 | 当日 | 無料 | ×(閲覧のみ・写しなし) | 過去5〜10年分 |
| ③開示請求 | 約1ヶ月 | 300円/件 | ○(写し交付) | 過去5〜10年分 |
💡 どれを選ぶべきか
①e-Tax申告者でマイナンバーカードがある → 申告書等情報取得サービスが最速・無料 / ②内容を確認するだけ → 閲覧請求 / ③写し原本が必要(住宅ローン・融資など) → 開示請求。最も多く使われるのは③開示請求です。
方法①:e-Tax「申告書等情報取得サービス」(最速・無料)
最も簡単で速い方法です。マイナンバーカードがあればオンラインで完結します。利用条件
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| 必要なもの | マイナンバーカード・読取対応スマホかPC |
| 対象書類 | 確定申告書・青色申告決算書・収支内訳書(令和2年以降直近3年分) |
| 申告方法の制限 | e-Tax提出だけでなく書面提出分も取得可能 |
| 取得形式 | |
| 手数料 | 無料 |
利用手順
- e-Taxにマイナンバーカードでログイン - スマホ版でも対応可能
- 「申告書等情報取得サービス」を選択 - メニューから手続きを選ぶ
- 取得したい年度を選ぶ - 過去3年分から選択
- 申請データを送信 - 必要事項を入力して送信
- メッセージボックスで通知を確認 - 数日以内にPDFが添付された返信が届く
- PDFをダウンロードして印刷
⚠️ 提出先によっては使えない場合あり
申告書等情報取得サービスで取得したPDFには収受日付印がありません。提出先(金融機関・自治体など)によっては、開示請求による正式な写しを求められる場合があります。事前に提出先に「e-Taxで取得したPDFで足りるか」を確認してください。
方法②:閲覧請求(当日OK・写し不可)
確定申告書の内容を確認したいだけなら、税務署の窓口で「閲覧請求」が可能です。当日その場で対応してもらえます。閲覧請求の特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手続き場所 | 確定申告書を提出した税務署の窓口 |
| 所要時間 | 即日(約30分〜1時間) |
| 手数料 | 無料 |
| できること | 申告書の内容を見る・メモを取る・スマホで撮影 |
| できないこと | 写し(コピー)の交付 |
💡 写真撮影は可能(2019年以降の運用変更)
2019年9月以降、閲覧請求でスマートフォンやデジカメによる撮影が可能になりました。ただし、撮影した画像はあくまで個人控えとしての利用が原則で、公的な提出証明には使えません。
閲覧請求の必要書類
| 区分 | 必要書類 |
|---|---|
| 本人の場合 | ①申告書等閲覧申請書 ②本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等) |
| 代理人の場合 | 上記+委任状+委任者の印鑑登録証明書(30日以内発行)+代理人本人確認書類 |
方法③:開示請求(写しを入手・約1ヶ月)
住宅ローン・融資など、確定申告書の写し原本が必要な場合は、開示請求一択です。手続きから入手まで約1ヶ月かかります。開示請求の流れ5ステップ
- 「保有個人情報開示請求書」を入手 - 税務署窓口または国税庁HPからダウンロード
- 必要事項を記入 - 開示希望年度・受け取り方法(窓口/郵送)を選択
- 税務署に提出 - 窓口持参または郵送
- 開示決定通知書が届く - 申請から約30日以内
- 写しを受け取る - 通知書記載の方法で受領(申請から計約1ヶ月)
開示請求の必要書類
| 提出方法 | 必要書類 |
|---|---|
| 窓口提出 | ①保有個人情報開示請求書 ②本人確認書類 ③手数料(収入印紙または現金) |
| 郵送提出 | 上記+本人確認書類のコピー+住民票(30日以内発行・マイナンバー記載なし)+返信用切手(郵送受領の場合) |
| 代理人申請 | 上記+委任状+代理人本人確認書類+委任者の印鑑登録証明書 |
⚠️ 郵送時は住民票が必須
郵送で開示請求する場合、申請日前30日以内に発行された住民票の写し(原本・マイナンバー記載なし)が必要です。コピーは不可なので、事前に住民票を取得してから手続きを進めてください。
開示請求の手数料
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 基本手数料 | 300円/件(収入印紙または現金) |
| 郵送受取の返信切手 | 470円程度(定形外簡易書留) |
| 住民票発行料 | 300円程度(自治体による) |
🧮 3年分申請時のコスト
過去3年分を一括申請する場合、手数料300円×3年=900円+返信切手470円+住民票300円=合計約1,700円。住宅ローン申請のために必要な総額の目安です。
控えがなくても代替できる「所得証明書」
確定申告書の控えがどうしても入手できない・時間がない場合、市区町村が発行する「所得証明書」で代用できることもあります。所得証明書の特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行元 | 居住地の市区町村役場 |
| 即日交付 | ○(コンビニ交付対応自治体も多い) |
| 手数料 | 300円程度 |
| 記載内容 | 所得金額・所得控除・課税所得・住民税額 |
| 使える場面 | 保育園入園・奨学金・公営住宅申込など |
| 使えない場面 | 住宅ローン審査・事業融資の多くは確定申告書原本必須 |
💡 まずは提出先に確認する
提出先によって受付可能な書類は異なります。手続きを始める前に、必ず提出先に「確定申告書の控え以外で代用可能な書類」を確認しましょう。所得証明書で済むなら即日入手可能です。
紛失を予防する保管のコツ
将来の紛失を防ぐため、確定申告書の控えは以下の方法で保管することを推奨します。📋 控え保管の5つのコツ
- e-Tax提出時はPDFをクラウド(Google Drive・Dropbox等)に保存
- 書面提出時はスキャンしてPDF化し、紙とデータの2重保管
- 過去7年分(青色申告は法定保存期間)を1つのフォルダに集約
- e-Taxアカウント情報(マイナンバーカード+パスワード)を確実に保管
- 確定申告終了後すぐに保管場所を決めて即実行
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ケース1:住宅ローンで急ぎ必要
- まず提出先金融機関に「e-Tax PDFで対応可能か」確認
- 可能ならe-Tax申告書等情報取得サービス(数日)
- 不可なら開示請求(約1ヶ月)を即申請。融資審査開始の1.5ヶ月前から準備
ケース2:保育園入園で必要
- 多くの自治体は所得証明書で代替可能
- 即日コンビニ交付できる自治体多数
- 確定申告書の控え必須なら、まず申告書等情報取得サービスを試す
ケース3:税務調査の事前準備
- 過去申告内容の確認だけなら閲覧請求で当日対応
- 税務調査関連の対応は別記事「税務調査の連絡が来た!個人事業主が今すぐすべき7つの準備」も参照
ケース4:過去の申告内容が知りたい(更正の請求検討)
- 内容確認のみで十分なら閲覧請求で即日確認
- 詳細を保管したいなら申告書等情報取得サービスでPDF取得
- 更正の請求の手続きは別記事「更正の請求で払いすぎた税金を取り戻す手順」を参照
よくある質問(FAQ)
📋 まとめ
- 確定申告書の控えを取得する3つの方法を状況に応じて使い分ける
- マイナンバーカード保有者はe-Tax申告書等情報取得サービスが最速・無料
- 内容確認だけなら閲覧請求(当日・無料)
- 写し原本が必要なら開示請求(約1ヶ月・300円/件)
- 2025年1月から収受日付印は廃止。代替制度に移行中
- 保育園・公的補助の場面では市区町村の所得証明書で代用可能なケースも
- 控え紛失は予防がベスト。クラウド保管・スキャンPDFで二重管理を
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